先に結論です。新潟の社労士137事務所を1件ずつ検索し直したところ、自分のホームページを開いて確認できたのは42件(30.7%)でした。しかも法人格の事務所は22件中17件(77.3%)が持っているのに、個人事務所は115件中25件(21.7%)で、3倍以上ひらいています。
残りは、社労士会の名簿PDF・社労士ポータル・タウンページ・地図サイトの掲載ページしか出てきません。同じ士業の名簿でも、法人か個人かでここまで差がつきます。
うちの料金と進め方は料金と進め方に先に出してあります。社労士事務所向けの制作見本は社労士事務所のホームページ見本に置きました。以下、数え方も結果も全部書きます。
<!-- def --> サイト保有とは、会の名簿に載っているだけでなく、自分の事務所名で開けるホームページを実際に持っている状態のことです。
どうやって数えたか
対象は、2026年8月2日に作った新潟県社会保険労務士会 新潟支部の名簿137事務所です。この名簿はサイトURLの欄が15件しか埋まっていないので、今回は137件すべてを事務所名と地名で検索し直して判定しました。上限は設けていません。測定日は2026年8月24日です。
判定の順番はこうです。
- 「事務所名+新潟市◯区」などで検索し、出てきたURLを上から見る
- 社労士会の名簿・社労士ナビ・社労士サーチ・比較ビズ・エキテン・iタウンページ・地図サイトなどの掲載ページは、自社サイトに数えない
- 残ったURLを実際に開いて、HTMLの中身を機械で読む
- 名簿の電話番号がページに載っていれば「その事務所のサイト」と確定する
- 電話番号が読めない場合は、住所の一致を確かめる
4か5まで通ったものだけを「自社サイトを確認できた」に数えました。「サイトが無い」とは書きません。 わたしが検索で見つけられなかっただけの可能性が残るからです。数えているのは「確認できたかどうか」です。
Googleマップの順位は今回いっさい測っていません。順位の話は新潟の社労士事務所のマップ順位のほうに分けてあります。
結果1:137件中42件。法人と個人で3倍ひらく
| 区分 | 名簿の件数 | 自社サイトを確認できた | 割合 |
|---|---|---|---|
| 社会保険労務士法人など法人格 | 22 | 17 | 77.3% |
| 個人事務所 | 115 | 25 | 21.7% |
| 合計 | 137 | 42 | 30.7% |
区市別も出しました。ただし分母が小さい区は1件の増減で割合が大きく動くので、確かなことが言えるのは分母の大きい中央区(70件中20件)・西区(27件中7件)までだと考えています。
| 区市 | 名簿の件数 | 確認できた | 割合 |
|---|---|---|---|
| 中央区 | 70 | 20 | 29% |
| 西区 | 27 | 7 | 26% |
| 秋葉区 | 11 | 2 | 18% |
| 東区 | 11 | 6 | 55% |
| 佐渡市 | 6 | 2 | 33% |
| 江南区 | 5 | 3 | 60% |
| 南区 | 3 | 1 | 33% |
| 五泉市 | 2 | 1 | 50% |
| 北区 | 2 | 0 | 0% |
もう1つ数えたのが、サイトの「持ち方」です。42件が使っているドメインは42個で、共有はゼロでした。 全部が事務所ごとに独自のドメインです。
そのうえで、1事務所が目的別に2つ目のサイトを持っている例が3件ありました。たとえばさかいFP社会保険労務士事務所は、年金相談の入口と、ファイナンシャル・プランニングの入口を別のサイトに分けています。ただし目的別に増やしたサイトのうち2つは、いまドメインが引けません。 増やすほど畳む手間も増える、ということだと読みました。
このほかに、名簿の4行は「自社サイト」ではなく別法人のサイトの中にページを持っていました。3行は同じ法人の本店と支店で、税理士法人グループのサイトの中に載っています。1行は弁護士法人のサイトの中に同居している事務所です。42件には数えていません。
結果2:サイトがあれば、フォームは3分の2にある
サイトがあることと、そこから連絡が取れることは別です。42件ぶんのサイトを開いて、送信できるフォーム(メール欄や本文欄を持つ<form>、または外部フォームの埋め込み)があるかを数えました。
- フォームがあったのは28件(66.7%)
- そのうちトップページを開いた時点で入力欄が目の前にあるのは2件で、残る26件は問い合わせページ・相談ページの側にありました(この1項目は2026年8月25日に28件を開き直して数え直しました。判定は「トップページのHTMLに、本文欄かメール欄を持つ
<form>、または外部フォームの埋め込みがあるか」の1本だけで、画像やJavaScriptで後から出るフォームは拾えていません) - 名簿の137件を分母にすると、フォームがあるのは28件で20.4%になります
ついでに、作りの基本を3つ数えています。
| 測ったもの | 結果 | 割合 |
|---|---|---|
| httpsで開ける | 34/42 | 81.0% |
| スマホ向けのviewport指定がある | 37/42 | 88.1% |
| 文字コードがUTF-8 | 35/42 | 83.3% |
文字コードがUTF-8でない7件は、Shift_JIS系です。他社サイトを機械で数えるときは、ここを踏むと数字が崩れます。 わたしは以前、Shift_JISのページをそのまま読んで「該当なし」と数え、割合を誤って報告したことがあります。今回はmeta charsetを先に読んでからcp932・euc-jpに切り替えて開き直す処理を入れました。この件は新潟の士業サイトの著作権表示を数えた記事に詳しく書いてあります。
httpsとviewportがそろっていて、しかもフォームまである作りとして、社会保険労務士法人あおば労務・社会保険労務士法人アイビーウィル・社会保険労務士法人西山経営労務事務所・社会保険労務士法人あかつき・ヒトイズム社労士事務所・よしとみ社会保険労務士事務所・脇坂労務管理事務所(佐渡市)を挙げます。社労士オフィスなかがわは、古いサイトに「ホームページを移転しました」の1枚を残して新しいサイトへ渡していました。探した人を迷子にしない扱いで、これはそのまま真似できます。
結果3:名簿の空欄は「サイトなし」ではない
今回いちばん実務に効いたのがこれです。
- 名簿でサイトURLの欄が埋まっていた15件のうち、いま開けるのは14件。1件はドメインが名前解決できません(www有無・httpの3通りとも不可)
- 名簿でサイトURLの欄が空だった122件のうち、28件は実測でサイトを確認できました
つまり名簿の空欄は「サイトが無い」ではなく「まだ調べていない」でした。空欄を鵜呑みにして営業先を選ぶと、サイトを持っている28件へ「サイトをお持ちでないようなので」と送ってしまいます。 名簿の列は、開き直すまでは下書きです。
名簿そのものの重複も数えました。電話番号がまったく同じ行が2組、番地が同じ行が5組あります。137行=137の別事務所ではありません。 同じ部屋の中に別名の事務所が入っている形と、屋号が変わって新旧が並んでいる形が混ざっています。連絡先が携帯番号の行も26件ありました。
結果4:自分の判定の穴を5件つぶした
事務所名だけで拾ったサイトのうち、5件は新潟の事務所ではありませんでした。 島根県・山形県・東京都・滋賀県・埼玉県の同名事務所です。名字と「社会保険労務士事務所」の組み合わせは全国で重なるので、名前の一致だけでは判定になりません。
これを見つけたのは、電話番号と住所の突き合わせを後から通したときです。5件とも42件から取り消しました。同じ取り違えは新潟市の接骨院115院を数えた記事のときにも2件出ていて、そのとき入れた照合の手順が今回そのまま働きました。
数え方の限界も書いておきます。JavaScriptで後から描画されるフォームと、画像だけで「LINEで相談」と書いてある導線は拾えません。 そのため28件は下限の数字です。また、検索結果には自事務所のサイトが残っているのに開けない事務所が3件ありました(うち1件は名簿にURLが載っている事務所)。検索結果に残っていることと、探した人がたどり着けることは別ものです。
業種を変えて同じ方法で数えると
同じ手順を接骨院でも回しています。並べるとこうなりました。
| 測ったもの | 社労士137事務所 | 接骨院115院 |
|---|---|---|
| 自社サイトを確認できた | 42件(30.7%) | 45院(39.1%) |
| サイトがある中でフォームあり | 28/42(66.7%) | 10/45(22.2%) |
| 名簿の分母でフォームあり | 20.4% | 8.7% |
| ドメインの共有 | なし(42件で42個) | あり(45院で40個) |
読み取れるのは2つです。社労士のほうがサイトを持っている割合は低い。ただし持っている事務所は、そこから連絡できる形まで作っている割合が3倍高い。 接骨院は電話と外部予約で足りる商売なのに対し、社労士は文章で問い合わせが来る商売だからだと考えています。
もう1つ。士業も治療院も、サイトを持っていない側が多数派でした。新潟でこの2業種を探している人は、いまも大半を「名簿とポータル経由」でしか見つけられません。
よくいただく質問
名簿に載っていないだけで、実際はサイトがあるのでは?
その可能性は残ります。だから記事のどこにも「サイトが無い」と書いていません。今回数えたのは「検索して開いて確認できたかどうか」です。事務所名の表記ゆれ(旧字体・カタカナ表記・法人化前の屋号)で見つけられなかった分は、こちらの取りこぼしです。
個人事務所にホームページは必要ですか
必要かどうかはお仕事の取り方次第で、ここでは断定しません。ただ今回の実測で言えるのは、個人事務所の78%はサイトを確認できなかったので、作れば同じ地域の同業とは違う見え方になるということです。名簿とポータルしか出てこない検索結果に、自分の言葉で書いたページが1枚あるだけで並びが変わります。
1ページだけでも意味がありますか
意味はあります。今回42件のうち、httpsとviewportとフォームの3つがそろっていたのは半分強でした。枚数よりも、開けること・スマホで崩れないこと・そこから送れることの3つが先です。 入力欄の数まで踏み込んだ実測は新潟の司法書士14サイトの問い合わせフォームに書きました。
測った結果をうちの事務所ぶんも見せてもらえますか
できます。事務所名をお送りいただければ、今回の判定(サイトの有無・https・viewport・フォーム・文字コード)をそのままお返しします。無料のサイト診断からURLか事務所名をお送りください。
まとめ|新潟の社労士のホームページは、まだ3割
- 名簿137事務所のうち、自社サイトを確認できたのは42件(30.7%)。上限は設けず137件すべて検索し直した
- 法人格は22件中17件(77.3%)、個人事務所は115件中25件(21.7%)で3倍以上の差
- サイトがある42件のうちフォームは28件(66.7%)、https 34件、viewport 37件
- 名簿のURL欄は15件しか埋まっていないが、空欄の122件のうち28件は実測でサイトが見つかった。名簿の列は開き直すまで下書き
- 名前の一致だけで拾うと同名の別県を5件つかむ。電話番号と住所の突き合わせまでが1セット
測定した全項目は手元のファイルに残してあります。数え方に穴が見つかったら、この記事に追記します。
