院内の様子や先生の人柄を、動画で見てもらいたい。そう考えてYouTubeに上げてはみたものの、ホームページにどう載せればいいのか分からない。Yahoo!知恵袋には、そんな相談が何年にもわたって続いていました。
「仕事用のホームページに載せても変ではない動画サイトはどこか」「容量に上限があると知った。YouTubeに上げてリンクで飛ばすのでもいいのか」という相談があります。載せたあとの相談もあり、「パソコンでは再生されるのに、スマホだと再生されない」「YouTubeのリンクを貼ったが、文字だけでは味気ない。でも動画は重いので埋め込みたくない」と書かれていました。
僕は新潟で医療機関・接骨院・士業のホームページを作っています。動画は、写真より伝わる量が多い一方で、置き方を間違えるとページが重くなり、スマホで開いた人を待たせます。そこで、新潟の同業サイトが動画をどう置いているかを数えました。
新潟の接骨院・社労士事務所・訪問看護・訪問介護の191サイトのトップページで数えると、動画を画面に置いていたのは26サイト(14%)でした。YouTubeの埋め込みが13サイト、動画ファイルを直接置いたものが14サイト(1サイトは両方)です。接骨院は43院のうち9院がYouTubeの埋め込みで、トップに動画ファイルを流していたのは1院だけでした。直接置かれた動画ファイルの大きさを測れた12本は、中央値で約8MBありました。
自分のサイトに動画を置くかどうか迷っている方は、無料のサイト診断にURLをお送りください。この記事と同じ手順で、いまのページの重さと動画の置き場所の候補をお返しします。
<!-- def --> 動画の埋め込みとは、YouTubeなどに置いた動画を、自分のホームページの中で再生できるように、再生画面の枠ごと貼り付けることです。YouTubeの「共有」→「埋め込む」で出てくる <iframe> から始まるコードを、ページのHTMLに入れて使います。これに対して、動画ファイル(mp4など)を自分のサーバーに置き、<video> という指定で直接流す方法を、この記事では「直置き」と呼びます。
何を、どうやって数えたか
数えたものは3つです。
1つ目は新潟の同業サイトです。手元の名簿(接骨院・社労士事務所・訪問看護・訪問介護)からホームページのURLを取り出し、2026年9月26日にトップページをHTMLのまま保存しました。保存できたのは191サイトです。保存するときは <meta charset> を読んで文字コードを判定しています。60万字で切れていた8サイトは、10月4日に全文を取り直したものを使いました。
2026年10月20日に、191サイトのHTMLからタグを入れ子を追う方法で拾い、次の5つを数えました。
- YouTubeの埋め込み(youtube.com/embed・youtube-nocookie.com/embed の iframe、WordPressのYouTubeブロック)
- Vimeoの埋め込み
- 動画ファイルの直置き(
<video>)と、その自動再生・消音・繰り返し・操作ボタンの指定 - Instagramの投稿の埋め込み
- YouTubeへのリンク(埋め込みではなく、押すとYouTubeへ移るもの)
置き場所は、ページで最初の大見出し(h2)より前を「トップの最初の画面のあたり」、フッターの中を「フッター」、それ以外を「本文」として分けました。動画の前後の文字は機械で取り出し、何の動画かを書いた見出しや説明があるかを目で確かめています。
同じ10月20日に、直置きの動画ファイルの大きさを、1ファイル1回ずつ公開先に問い合わせて読みました。HTMLを保存した9月26日から入れ替わっている可能性はあります。スマホで開いたときに実際に何MB読まれるかは、画面で再生して測ってはいません。
2つ目はYahoo!知恵袋です。「ホームページ 動画 載せ方」「YouTube 埋め込み 重い」「ホームページ 背景 動画」「ホームページ 動画 スマホ 再生されない」など8語で検索し、一覧を延べ219件ぶん読みました。重複を除くと211件です。自分のホームページに動画を載せる側の相談を選んで32件を開き、本文まで読みました。このうち、見る側の相談(スマホで動画が勝手に再生されて困る)や、ホームページではない店頭モニターの話など4件を外し、28件を分けています。投稿日は2005年から2026年までです。質問文はそのまま引用せず、短く言い換えています。
3つ目は、このサイト(yutaka-web.jp)です。sitemap に載せている89ページで、動画の指定があるかを数えました。
191サイトは、動画をどう置いていたか
業種ごとに、動画の置き方を数えました。1サイトで複数の置き方をしていれば、それぞれに数えています。
| 動画の置き方 | 接骨院 | 社労士 | 訪問看護 | 訪問介護 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|
| YouTubeの埋め込み | 9 | 0 | 0 | 4 | 13 |
| 動画ファイルの直置き | 1 | 5 | 6 | 2 | 14 |
| Vimeo・Instagramの埋め込み | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 画面に動画を置いている(上の合計・重複を除く) | 10 | 5 | 6 | 5 | 26 |
| 画面には置かず、YouTubeへのリンクだけ | 4 | 1 | 5 | 7 | 17 |
| 動画もYouTubeへのリンクも無い | 29 | 36 | 43 | 40 | 148 |
| サイト数 | 43 | 42 | 54 | 52 | 191 |
動画にまったく触れていないサイトが148で、全体の77%でした。動画を画面に置いていたのは26サイトです。リンクだけの17サイトを足しても、動画に何らかの形で触れているのは191のうち43サイトでした。
業種で置き方がはっきり分かれました。接骨院は、画面に動画を置いていた10院のうち9院がYouTubeの埋め込みです。社労士事務所と訪問看護は、YouTubeの埋め込みが0で、動画を置いていた11サイトがすべて直置きでした。訪問看護の6サイトには、病院や介護グループの大きなサイトのトップを事業所のページとして載せているものが含まれます。
YouTubeの埋め込みは、どこに、何を置いていたか
YouTubeを埋め込んでいた13サイトには、合わせて17本の動画がありました。13サイトとも、ページを下へ読み進めた本文の中に置かれていて、開いた瞬間に画面いっぱいに出るものはありませんでした。
| 埋め込みの指定 | サイト数 |
|---|---|
| 自動で再生する指定がある | 1 |
| 画面に近づくまで読み込まない指定がある | 4 |
| 動画の直前・直後に、何の動画かを書いた見出しや文がある | 6 |
自動で再生する指定があったのは訪問介護の1サイトだけで、消音の指定も一緒に入っていました。残りの12サイトは、再生ボタンを押して初めて流れる置き方です。
何の動画かが書かれていた6サイトでは、「紹介動画」「院内動画」「動画でわかりやすく紹介」といった見出しのほか、駅や目印のお店から院までの道順を3本の動画で見せている接骨院がありました。道順の動画は、地図だけでは分かりにくい曲がり角を見せられるので、院の動画の使い道として分かりやすい例です。
残りの7サイトは、患者さんの声やスライドの間に、説明なしで動画が置かれていました。押す前に中身が分からない動画は、スマホで読み進める人には飛ばされやすくなります。
画面に近づくまで読み込まない指定(loading="lazy" など)は、4サイトにしか入っていませんでした。YouTubeの埋め込みは、再生ボタンを押す前から、再生画面を動かす部品をYouTubeから読み込みます。ページの下のほうに置く動画なら、この指定を入れておくと、開いた直後の読み込みを軽くできます。
直置きの動画は、ほとんどが「流しっぱなしの背景」だった
動画ファイルを直置きしていた14サイトの指定を見ると、使い方はほぼ1つにまとまっていました。
| 直置きの指定 | サイト数 |
|---|---|
| トップの最初の画面のあたりに置いている | 11 |
| 消音(muted)の指定がある | 13 |
| 操作ボタン(controls)を出していない | 13 |
| 自動再生(autoplay)の指定がある | 10 |
| 繰り返し(loop)の指定がある | 11 |
14サイトのうち13サイトは、音を消し、操作ボタンを出さずに流しっぱなしにする、いわゆる背景動画でした。自動再生の指定が無い3サイトも、消音の指定があって操作ボタンが無く、ページの仕組みのほうで再生を始める作りと見られます。13サイトとも、iPhoneで画面の中に収めたまま流すための playsinline という指定が入っていました。再生ボタンを出して、見る人が押して見る形にしていたのは訪問介護の1サイトだけです。
知恵袋で「トップで動画が動くサイトを作りたい」「背景を動画にしたい」という相談が多かったのは、この見た目のことです。
ホームページに動画を載せると、どのくらい重くなるのか
直置きの14サイトのうち、動画ファイルの場所が読めた12本の大きさを測りました。残りの2サイトは、ページの仕組みがあとから動画を差し込む作りで、HTMLからはファイルの場所が読めませんでした。
| 動画ファイルの大きさ | 本数 |
|---|---|
| 5MB未満 | 5 |
| 5MB以上10MB未満 | 3 |
| 10MB以上 | 4 |
12本の中央値は約8MBで、いちばん小さいもので約2MB、いちばん大きいものは81MBありました。10MBを超えた4本のうち3本は、トップの最初の画面で流れる背景動画でした。残りの1本は、再生ボタンを押して見る形の動画です。
このサイトでページの重さを測ったときは、47ページの中央値が333.8KBで、いちばん重いコラム一覧でも4,982KBでした。くわしくはスマホで遅いと言われたときの記事に書いています。直置きの動画ファイル1本の中央値は、そのページ1枚ぶんの中央値の20倍を超えます。
知恵袋には、制作する側から「5〜8MBの動画を消音・自動再生で置いたら、通信量を気にする人は嫌がるか」と聞く相談がありました。見る側からも「スマホでページを開くと動画が勝手に再生され、通信量がすぐに無くなる」という相談が出ています。数えた12本のうち、6本はこの8MBより大きい動画でした。
ブラウザは、動画をはじめから終わりまで一度に読むとは限らず、流しながら少しずつ読みます。そのため、ここで測ったファイルの大きさが、開いた人の通信量そのものになるわけではありません。ただ、繰り返し流す背景動画は、見ている間に1本ぶんを読み切ることが多い置き方です。
知恵袋の28件は、どこでつまずいていたか
開いた28件を、困りごとで分けました。
| 困りごとの中身 | 件数 |
|---|---|
| トップや背景に動画を流したいが、作り方が分からない | 7 |
| どのくらい重くなるか・直置きとYouTubeのどちらが軽いか | 7 |
| 載せ方の基本(どの動画サイトか、URLだけが出る、大きさや位置が変えられない) | 6 |
| パソコンでは再生されるのに、スマホやiPadで再生されない | 6 |
| 動画を持ち出されないか・検索に出てしまわないか | 2 |
スマホで再生されない6件には、「20MBほどの動画を置いたらiPhoneで止まる」「ホームページ作成ソフトで作ったページで、iPadだけ再生できない」「スマホでは自動再生されず、再生ボタンが出てしまう」という書き込みがありました。iPhoneのSafariは、音の出る動画を勝手に再生しない決まりになっていて、自動で流すには消音と playsinline の指定が要ります。191サイトの背景動画13本は、どれもこの2つを入れていました。
重さの7件では、「容量の上限があるので、YouTubeに上げてリンクで飛ばせばいいか」「動画は重いので埋め込みたくない。リンクの文字だけでは味気ないので、サムネイルの画像を出したい」という相談が目立ちました。191サイトでも、画面には置かずYouTubeへのリンクだけにしているサイトが17ありました。
接骨院などの院の経営者が、ホームページの動画について書いた投稿は、この8語の検索では見つかりませんでした。院の経営者の投稿は、店頭のモニターでPR動画を流したいという1件だけで、ホームページの話ではなかったため数えていません。
院内の動画は、どこに、どう置けばいいのか
191サイトの置き方と知恵袋の28件を重ねると、決める順番は次のようになります。
- 先に、何を見せる動画かを1つ決める
院内の雰囲気、先生のあいさつ、駅からの道順など、1本で見せることを1つに絞ります。今回、何の動画かを書いていたYouTubeの埋め込みは13サイト中6サイトでした。見出しを付けられない動画は、置いても押されにくくなります。
- 院の動画は、YouTubeに上げて本文に埋め込む
自分のサーバーに動画ファイルを置くと、サーバーの容量と、見る人の通信量の両方を使います。接骨院で動画を置いていた10院のうち9院は、この方法でした。
- 埋め込むときは、自動再生にせず、読み込みを遅らせる指定を入れる
再生ボタンを押した人だけが見る形にします。ページの下のほうに置くなら loading="lazy" を入れます。今回この指定があったのは、埋め込みの13サイト中4サイトでした。
- トップの背景動画は、入れるなら短く小さく
背景に流すなら、消音・playsinline・繰り返しの指定を入れ、ファイルはできるだけ小さくします。今回測った12本のうち、背景動画の3本は10MBを超えていました。動画が読めないときに代わりに出す静止画(poster)を指定していたのは、直置き14サイト中2サイトだけでした。
- 置かずにリンクで済ませるのも1つの方法
YouTubeのチャンネルや動画へのリンクだけにすれば、ページは重くなりません。リンクだけのサイトは17ありました。リンクには、動画の中身が分かる文と画像を添えます。
写真をどう揃えるかはホームページに載せる写真が無い方への記事、InstagramやYouTubeのアカウントとホームページのつなぎ方はSNSとホームページがつながっていない方への記事で数えました。この記事は、ページの中に動画をどう置くかに絞っています。
このサイトが動画を置いていない理由
このサイト(yutaka-web.jp)は、sitemap に載せている89ページのどこにも、動画の埋め込みも直置きも、YouTubeへのリンクもありません。
理由は2つあります。1つは表示の速さで、47ページを測ったときに、いちばん重いページで4,982KBでした。直置きの動画を1本足すと、測った12本の中央値で約8MBが加わり、どのページよりも重くなります。もう1つは撮る手間で、僕は1人で作っているため、撮って、切って、字幕を付けて、古くなったら撮り直す、という手間を続けられるか決めきれていません。
動画を置いたほうが問い合わせが増えるかどうかは、このサイトでは試していないので分かりません。置くときは、道順や制作の流れのように、文章と写真では伝わりにくいものから1本だけ試し、ページの重さを測り直してからにします。
よくいただく質問
YouTubeに上げて、リンクを貼るだけでもいいですか
いいと思います。ページが重くならず、サーバーの容量も使いません。今回の191サイトでも、画面には置かずリンクだけにしているサイトが17ありました。ただし「動画はこちら」の文字だけでは押されにくいので、何の動画か、何分くらいかを書き、動画のサムネイル画像を添えておくと伝わります。
動画を直接置くのと、YouTubeの埋め込みは、どちらが軽いですか
開いた直後の重さだけで比べると、どちらも置き方しだいです。直置きで自動再生の背景動画にすると、今回測った12本の中央値で約8MBのファイルを流すことになります。YouTubeの埋め込みは、再生ボタンを押すまで動画そのものは流れませんが、再生画面の部品は先に読み込みます。院の紹介動画のように、見たい人だけが見ればよいものは、埋め込みにして loading="lazy" を入れるのが軽く済みます。
パソコンでは再生されるのに、スマホで再生されません
iPhoneでは、音の出る動画は自動で再生されません。自動で流したいときは、消音(muted)と playsinline の指定が要ります。今回の背景動画13本は、どれもこの2つが入っていました。知恵袋には、20MBほどの動画をiPhoneで流そうとして止まる、という相談もありました。ファイルが大きい場合は、小さく作り直すか、YouTubeの埋め込みに切り替えてください。
トップに背景動画を流すと、印象は良くなりますか
印象が良くなるかどうかは、今回は測っていません。数えられたのは置き方と重さで、背景動画を流していたのは191サイト中13サイトで、ファイルの大きさを測れたうちの3本は10MBを超えていました。入れるなら、短く小さいファイルにし、動画が読めないときの静止画も指定しておいてください。
院内で施術の様子を撮って載せても大丈夫ですか
写っている患者さんの同意は必ず取ってください。顔や体が分かる映像は、あとから消してほしいと言われることもあるので、撮る前に使い道を伝えておくと安心です。施術の効果をうたう内容になる場合は、広告の決まりに当たらないかも確かめる必要があります。迷うときは、患者さんを写さずに、院内の設備や道順から撮るのが始めやすいです。
まとめ|動画を置く191サイト中26サイトの置き方
2026年9月26日に保存した新潟の同業191サイトで、10月20日に動画の置き方を数えると、画面に動画を置いていたのは26サイトでした。接骨院はYouTubeの埋め込みが中心で、社労士事務所と訪問看護は、トップで流しっぱなしにする背景動画がすべてでした。直置きの動画ファイルは、測れた12本の中央値で約8MBあり、4本は10MBを超えていました。
院の動画は、見せることを1つに絞り、YouTubeに上げて本文に埋め込み、自動再生にしない。この3つから始めれば、ページを重くせずに置けます。
自分のサイトに動画を置いたらどのくらい重くなるか、どこに置けばいいかを知りたい方は、無料のサイト診断にURLをお送りください。いまのページの重さと、動画の置き場所の候補を確かめてお返しします。制作や修正の範囲と料金は、サービスと料金に載せています。
