「そろそろ作り直したほうがいいですよね」。
制作会社に相談すると、たいてい「そうですね」と返ってきます。作り直しのほうが仕事が大きいので、そう答えるのが自然です。
ただ、実際には作り直しが要らないケースのほうが多いです。新潟の士業事務所15サイトを測ったところ、作り直しを検討したほうがよいと判断できたのは3件(20%)だけでした。残る12件は、直す必要すらありませんでした。
分かれ目を5つに整理します。
作り直す場合と直す場合、それぞれの範囲と金額はサービスと料金の考え方に出しています。判断がつかない段階なら無料のサイト診断で構いません。
<!-- def --> リニューアルとは、設計から作り直してサイトごと入れ替えることです。いまのページを残したまま直す修繕とは、費用も期間も1桁違います。
分かれ目1:スマホで横スクロールが必要か
これが最優先で、かつ唯一「作り直し」に直結しやすい項目です。
ご自身のスマートフォンでサイトを開いて、指で左右に動かさないと全部読めないなら、対応できていません。この状態は訪問者の大半(スマートフォンから来る人)にとって、読む前に離れる理由になります。
ただし、ここでも作り直しが確定するわけではありません。
- 指定が1行足りないだけなら、追加で直ります
- 十数年前の方式でレイアウトが組まれている場合は、直すより作り直したほうが早く安く済みます
この区別は、HTMLを開けば10分で分かります。詳しい確かめ方はホームページがスマホ対応かを30秒で確かめる方法に書きました。
分かれ目2:中身が更新できているか
器が古いことと、中身が死んでいることは別の問題です。
実測した中に、こういうサイトがありました。デザインは十数年前のまま、スマホでも崩れている。それでも制度改正の解説記事がきちんと更新されていた。
この場合、直すべきは器だけです。書ける人は事務所の中にいます。
逆に、デザインは新しいのに3年間更新が止まっているサイトのほうが、実は深刻です。作り直しても、また止まります。この場合に必要なのは制作ではなく、更新が続く仕組みです。
作り直す前に、「作り直したあと誰が書くのか」を決めてください。ここが決まっていない作り直しは、3年後に同じ相談になります。
分かれ目3:問い合わせの導線が機能しているか
- 電話番号がページの下のほうにしかない
- 問い合わせフォームが2階層下にある
- スマートフォンで電話番号をタップしても発信できない
これは全部、部分的な修正で直ります。費用も小さく、効果はいちばん早く出ます。作り直しの見積もりを取る前に、ここだけ直してもらうのも十分ありです。
分かれ目4:サイトが生きているか
実測した15件のうち1件は、ドメインの契約が切れていて、サイトそのものが開けませんでした。名刺やパンフレットに載っているURLを打っても、エラー画面が出ます。
ここまで来ると、作り直し以前の問題です。ドメインを取り直すのか、同じ文字列がまだ空いているのかを先に確認する必要があります。他人が取得していると、同じURLには戻れません。
心当たりがある場合は、いますぐ自分のURLをブラウザに打ってみてください。
分かれ目5:作り直したい理由が「見た目」だけか
「なんとなく古く見える」というのは、作り直しの理由になります。ただ、それだけで決める前に、1つ確かめてください。
そのサイトを見て問い合わせをやめた人が、本当にいるかどうか。
問い合わせが少ない原因は、見た目ではないことが多いです。実測でよくある順番はこうです。
- そもそも検索で見つかっていない(Googleマップで20位以下、検索で出てこない)
- 見つかったが、何を頼める事務所か分からない
- 分かったが、頼んでいい案件なのか判断できない
- 判断できたが、いくらかかるか分からない
- 見た目が古くて不安
1から4のほうが、5よりはるかに手前で人を止めています。そして1から4は、作り直さなくても直せる部分が多いです。
Googleマップでの見つかりやすさは社労士のGoogleマップ順位を6事務所ぶん実測した記事に、2から4の書き方は士業事務所のサイトで問い合わせが増えるのは、料金表より「相談シーン」にまとめています。
まとめ|ホームページを作り直すか直すかの判断の順番
| 状態 | やること |
|---|---|
| サイトが開けない | ドメインの確認から。作り直し以前の問題 |
| スマホで横スクロールが必要 + 十数年前の作り | 作り直しを検討する |
| スマホで横スクロールが必要 + 作りは新しい | 部分修正で直る可能性が高い |
| スマホは大丈夫だが更新が止まっている | 制作ではなく、更新が続く仕組みを作る |
| スマホも更新も大丈夫。見た目が古い | 検索とマップでの見つかりやすさを先に確認する |
上の3つに当てはまらないなら、急いで作り直す必要はありません。
よくいただく質問
制作会社に「作り直しが必要」と言われました。断ってもいいですか
理由を聞いてから決めてください。「いまのサイトのどこを見てそう判断したのか」に具体的な答えが返ってくるかどうかが分かれ目です。
「古いので」「今風でないので」しか返ってこない場合は、部分修正の見積もりも出してもらってください。両方の金額を並べて初めて比較できます。
作り直す場合、いまの原稿は使えますか
使えることが多いです。とくに制度の解説や、業務内容の説明のように、事務所や医院の中身を書いた文章は資産です。
実測した15サイトの中にも、デザインは十数年前のままなのに解説記事はきちんと更新されているサイトがありました。この場合、捨てるのは器だけで済みます。
ドメインが切れていました。同じURLに戻せますか
まだ他人に取得されていなければ戻せます。まずはご自身のURLをブラウザに打って、いま何が表示されるかを見てください。
エラーになるだけなら空いている可能性があります。別のサイトが表示されるなら、そのURLはもう戻りません。名刺やパンフレットに載せているURLなら、早いほうがいいです。
見積もりを取る前に聞くこと
制作会社に相談するとき、この2つを聞いてください。
- 「作り直しが必要な理由を、いまのサイトのどこを見て判断しましたか」
- 「部分修正で済ませる選択肢はありますか。ある場合、その費用も出してもらえますか」
根拠を出せる相手なら、両方に答えられます。答えられない場合は、サイトを見ずに「作り直し」と言っている可能性があります。
どちらが適切か判断がつかない場合は、無料のサイト診断からサイトURLをお送りください。上の5つを実際に見て、作り直しか部分修正かを、理由を添えてお返しします。部分修正で済む場合はそう書きます。無料で、売り込みはしません。
制作と記事運用の内容はサービスと料金の考え方にまとめています。
作り直すと決めたあとの中身は、医療機関の制作見本で業種ごとに見られます。書ける表現の制約を、最初から織り込んであります。
