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2026.09.02コラム

制作会社のコラムを読んでも、契約とお金の不安が消えないのはなぜか

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制作会社のコラムを読んでも、契約とお金の不安が消えないのはなぜか

見積もりが届いた。金額は書いてある。でも、その金額が高いのか安いのか、この会社に頼んでいいのかが分からない。

Yahoo!知恵袋に、拠点を20以上持つ会社の担当者がこう書いていました。何を基準に制作会社を選べばいいのか、お手上げの状態だ、と。2026年9月2日に開いて読んだ質問です。同じ言葉で検索すると、似た相談が並びます。

こういうとき、たいていの人は制作会社のサイトを開いて、コラムやブログを読みにいきます。プロが書いているのだから、選び方や契約の注意点が書いてあるはずだ、と思うからです。

結論を先に書きます。新潟の制作会社20社のサイトから記事2,100本超を集めて数えたところ、発注する側の悩み上位5つに正面から答えている記事は23本でした。1本でも持っていたのは7社です。 そして知恵袋で3番目に多かった「契約から抜けられない」に答える記事は、20社ぜんぶで2本、書いていたのは1社だけでした。

いま見積もりを前にして止まっている方は、無料のサイト診断に届いている見積もりの項目を送ってください。金額の妥当性と、契約で確かめる場所だけを見て返します。

<!-- def --> 発注側の悩みに答える記事とは、これから頼む人・すでに頼んだ人が実際に書き込んでいる困りごとに、そのまま答えている記事のことです。制作事例の紹介や、自社サービスの告知は含みません。

何を、どうやって数えたか

測定日は2026年9月2日です。

名簿は、新潟の制作会社を23社まとめて紹介している記事(StockSun「新潟県でおすすめの人気ホームページ制作会社25選」)から借りました。そのうち記事の運営元1社を外した22社の、先頭20社が今回の分母です。残る2社は数えていません。相場や評価の記述は使わず、社名だけを借りています。

記事の集め方は3通りに分かれました。

集め方社数何が取れたか
WordPressの公開API13社投稿の全件。一覧の見た目やページ送りに左右されない
記事一覧ページのHTML4社一覧に出ていた分だけ。奥のページは取れていない可能性がある
取れなかった3社一覧がJavaScriptで描かれている/記事一覧そのものが無い

集まった記事は合計2,140本です。制作実績・社員紹介のような「記事ではないもの」は、投稿の種類で分けて外してあります。他社のHTMLは、meta charset を読んでから文字コードを判定しました(読めないものはcp932とeuc-jpに切り替え)。

何を「答えている」と数えたか

悩みの5分類は、こちらで先に実測したものを使いました。知恵袋の相談82件を1件ずつ開いて分類した結果で、ホームページ制作の相談で多い悩みにまとめてあります。発注側の52件のうち上位5つが、費用13件・業者選び11件・契約から抜けられない9件・依頼の進め方7件・持ち物と引き継ぎ6件でした。

判定はこうしました。

  • 費用:制作費の相場、見積もりの読み方、補助金に答えている
  • 業者選び:制作会社やフリーランスの選び方、違い、見分け方に答えている
  • 契約:契約内容、解約、定額・リース、トラブルの対処に答えている
  • 依頼の進め方:依頼前の準備、伝え方、制作の流れ、修正の頼み方に答えている
  • 持ち物と引き継ぎ:ドメインやサーバーの名義と移管、保守の乗り換え、著作権に答えている

数えなかったものも書いておきます。「◯◯様のサイトをリニューアルしました」という実績報告、「◯◯に掲載されました」という掲載報告、休業のお知らせ、自社サービスのリリース告知です。読む人の悩みではなく、会社側の出来事だからです。

先に弱点も書きます。判定は記事のタイトルだけで行い、本文は読んでいません。タイトルに出ていないだけで、中で悩みに答えている記事はあるはずです。逆にタイトルだけ悩みの言葉を使っている記事は、今回は該当に数えました。

2,100本のうち、答えていたのは23本

分類ごとの結果です。左の件数は、先に数えた知恵袋の相談(発注側52件)の内訳です。

悩み知恵袋での件数答えている記事書いていた社数
1 費用13件7本4社
2 業者選び11件2本2社
3 契約から抜けられない9件2本1社
4 依頼の進め方7件7本3社
5 持ち物と引き継ぎ6件5本3社
合計52件23本7社

2,140本のうち23本ですから、1%どころか0.1%の桁です。もっとも、制作会社のブログは技術メモや実績紹介の場でもあるので、全部が発注者向けである必要はありません。気になるのは中身のかたよりのほうです。

いちばん多い費用の悩みには4社が答えていて、7本ありました。ただし内訳を見ると、そのうち3本は補助金の案内です。「この見積もりが妥当かどうか」に踏み込んだ記事は、20社で数本しかありませんでした。

なぜ契約の話だけ、どこにも書かれていないのか

契約の悩みは知恵袋で3番目に多く、発注側52件のうち9件(17.3%)ありました。5年契約の途中でやめられない、解約金を提示された、ローンを組んでしまった。金額が大きく、時間が経ってから効いてくる相談です。

その悩みに答えていたのは、20社のうち1社の2本だけでした。

理由は想像がつきます。契約の話は、書くと自社の売り方に跳ね返るからです。月額の縛りや解約の条件を先に説明してしまうと、その場で比べられる。名指しはしません。件数の分布として、そうなっているという事実だけ置いておきます。

困るのは頼む側です。契約の判断材料が、制作会社のサイトからはほとんど集まりません。そして集まらないまま印を押した人が、あとから知恵袋に相談を書き込んでいます。

20社の内訳

数えた結果を全部出します。「記事」は集められた本数、「該当」は5分類に答えていた本数です。

社名記事該当集め方
マザーシップウェブ制作事務所16811API
ドコドア2085一覧HTML
ケーネット3252API
taneCREATIVE2182一覧HTML
U-Design41一覧HTML
BELLSOFT1651API
トラストラボ1241API
アイサポート3320API
ネオス1420API
クーネルワーク1350一覧HTML
ビットサインテクノス1060API
ドットコム・マーケティング750API
ファジカ690API
ときめきCreate270API
スタイルゲート150API
クワサンプラス50お知らせHTML
ProntoNet10API
プラスドットデザイン210件数のみ
スリー00取れず
ウェブアプト00取れず

該当0の社が悪いという話ではありません。技術メモが充実している社、制作実績を丁寧に出している社、そもそもブログを置いていない社があります。数字が示しているのは、発注前の疑問を解く場所として制作会社のコラムを当てにすると、たいてい空振りするということだけです。

最後の3社は、こちらが測れなかった社です。プラスドットデザインはブログが21本あることまでは読めましたが、タイトルがHTMLに出ませんでした。スリーは一覧がJavaScriptで描かれており、ウェブアプトは記事一覧そのものがありません。測れなかったものを「0本」として扱うのは間違いなので、分けて書いています。

5つの悩みすべてに記事があった1社

良い例を挙げます。マザーシップウェブ制作事務所(新潟市江南区)です。168本のうち11本が5分類に当たり、5つすべてに記事がありました。

  • 見積書の「デザイン1案」「2案」が何を指すのかを説明した記事
  • 制作会社とフリーランスの違いを、発注側の判断材料として並べた記事
  • 依頼するときに準備しておくこと、伝えておくことをまとめた記事
  • リニューアルや引っ越しのときの、ドメイン移管の流れ
  • 定額制サービスの支払い方法を、条件ごと開示した記事

派手な記事ではありません。打ち合わせカレンダーや制作メモに混ざって、淡々と並んでいます。それでも、契約と持ち物の話が自分の言葉で書いてある会社は、20社のなかで1社でした。

発注する側は、代わりに何を見ればいいか

コラムに答えが無いなら、確かめる場所を変えるしかありません。見積もりを受け取った時点で、届いた書面から次の5つを読み取ってください。

  1. 総額と、そこに含まれるページ数・修正回数。「一式」だけの見積もりは、あとで追加費用の根拠になります
  2. 月額の内訳。サーバー代なのか、更新作業なのか、記事の執筆なのかを分けてもらう
  3. 契約期間と、途中でやめたときの金額。ここが今回いちばん情報の少なかった場所です
  4. ドメインとサーバーの名義。制作会社の名義だと、乗り換えのときに手が止まります
  5. 納品物の範囲と著作権。原稿・写真・データを、契約が終わったあとに持ち出せるか

見積書の項目そのものの読み方は、ホームページの見積書で比べる項目に書きました。そもそも金額をサイトに出している会社が新潟で何社あるかは、制作会社27社の料金公開を数えた記事にまとめてあります。

私のサイトでは、この5つのうち金額に関わる部分を先に出しています。ホームページ制作(5ページ・原稿の執筆と法令チェック込み)が330,000円(税込)、更新と表示の維持だけの保守が27,500円/月(税込)です。含まれるもの・含まれないものはサービスと料金に並べてあります。

判断に困っているなら、見積もりの項目だけを送ってもらえれば、上の5項目が読み取れるかどうかを見て返します。 うちに発注する前提でなくて構いません。無料のサイト診断から、届いている内容をそのまま貼ってください。

よくいただく質問

制作会社のコラムは、読む価値がないということですか?

そうではありません。技術の解説や制作事例は、その会社の腕を見る材料になります。今回数えたのは「発注前の不安に答えているか」の1点だけです。用途を分けて読んでください。

契約の条件は、どこで確認すればいいですか?

見積書と契約書の本体です。サイトに書いていない条件は、聞けば答えが返ってきます。契約期間・中途解約の金額・ドメインの名義の3つは、口頭ではなく書面かメールで残してもらってください。

記事をたくさん出している会社は、良い会社ですか?

今回の20社では、記事の本数と悩みに答えている本数は連動していませんでした。332本で該当0の社があり、168本で11本の社があります。本数ではなく、発注側に向けて書かれているかを見てください。

新潟県外の制作会社に頼んでも大丈夫ですか?

対応できる会社は多いので、地域だけで外す必要はありません。ただ、打ち合わせの回数と現地での撮影が必要な案件は、移動の分が費用と日程に乗ります。そこを見積もりで確認してください。

数えた20社のリストは公開していますか?

この記事の表がそのまま全件です。順位づけや評価は付けていません。数えた記事の本数と、該当した記事のタイトルは手元に残してあります。

まとめ|制作会社のコラムと、発注側の悩みのズレ

2026年9月2日、新潟の制作会社20社から記事2,100本超を集めて数えました。発注する側の悩み上位5つに答えている記事は23本、1本以上持っていたのは7社です。いちばん相談の多い費用には4社が答えていて、3番目に多い契約の悩みに答えていたのは1社でした。

制作会社のサイトをいくら読み込んでも判断がつかないのは、たぶん読み方の問題ではありません。単純に、そこに書かれていないだけです。次に見積もりが届いたら、契約期間とドメインの名義の欄を先に開いてください。

無料のサイト診断では、届いた見積もりの項目を送っていただければ、契約とお金の欄が読み取れるかどうかだけを見て返します。

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