先に結論を書きます。制作実績は「何件あるか」ではなく「1件が1枚のページになっていて、そのページ単独で検索語に答えているか」で見てください。件数は受け皿の数とほとんど関係がなく、実際に12枚作って確かめたところ、受け皿になっていたのは4つの条件を満たしたページだけでした。
2026年8月8日に新潟の業種別キーワード20本を実測したとき、上位の半分前後を占めていたのは会社紹介でもサービスページでもなく、顧客1件につき1枚の制作実績ページでした。その1位ページの本文は約160字です。詳しくは「SEOに強い」制作会社かを5分で見分けるに書きました。
では、その「1件1ページ」を実際に作るとどうなるのか。2026年8月13日に、うちのサイトの実績ページ12枚を1枚ずつ機械で数えました。 条件を満たしていた部分と、満たせていなかった穴の両方を出します。数えた12枚は制作実績と制作見本にあります。いまのサイトを見てほしい場合は無料のサイト診断からURLをお送りください。
<!-- def --> 制作実績ページとは、作ったサイトを1件につき1ページで紹介する、制作会社の側のページのことです。検索の受け皿になるかどうかは作り方で決まります。
何を、どうやって数えたか
測定日は2026年8月13日。対象は公開中のサイトの works/ 配下にあるHTML 12枚です。ブラウザの見た目ではなく、公開しているHTMLそのものを機械で読み、次の項目を数えました。
<main>の中だけを取り出した本文の字数(ヘッダー・フッターの共通文言は除く)<title>と meta description の字数、および12枚での重複- 見出し(h2・h3)の並びと、その文言
- 構造化データ(JSON-LD)の種類
- そのページから、実物の見本サイト・記事・ほかの実績ページ・問い合わせページへ何本リンクしているか
- サイトの他のページから、その実績ページへ何本リンクが向いているか
- sitemap.xml に登録されているか
12枚の内訳はこうなっていました。
| 種類 | 枚数 | 本文の字数 |
|---|---|---|
| 業種ごとの個別ページ(内科・歯科・接骨院・眼科・訪問看護・社労士・税理士・司法書士・行政書士) | 9枚 | 2,012〜2,557字(平均2,283字) |
| カテゴリのまとめページ(医療機関・士業) | 2枚 | 691字・769字 |
| ファーストビューの見本ページ | 1枚 | 1,254字 |
「12件の実績」と言えてしまいますが、1件1ページの受け皿として働いているのは9枚だけです。残る3枚は、9枚へ人を送るための通路です。ここを混ぜて数えるのが、実績の見方でいちばん起きやすいごまかしだと思います。
受け皿になっていた条件は4つ
条件1|1件が1枚になっていて、本文が2,000字前後ある
個別9枚は本文2,012〜2,557字、平均2,283字でした。一覧ページの中にサムネイルと社名だけで並んでいる状態とは、情報量が10倍以上違います。
前述のとおり、実測で1位を取っていた他社ページの本文は約160字でした。つまり長さが順位を決めているわけではありません。 大事なのは「そのページが1つの検索語に対して独立して存在していること」で、字数はその結果としてついてくるものです。うちは業種ごとの設計理由を書いた結果2,000字を超えました。
条件2|12枚のtitleとdescriptionが、全部違う
12枚すべてで <title> は23〜31字、meta description は77〜121字。12枚とも重複ゼロで、それぞれ別の文言でした。
ここが崩れているサイトはよくあります。「制作実績|〇〇株式会社」が全ページ同じだと、ページを何枚増やしても、検索する側から見れば同じ1枚が並んでいるのと変わりません。実績ページを見るときは、ブラウザのタブに出る文字が1件ごとに変わるかを見てください。
条件3|階層とパンくずが通っている
12枚すべてに JSON-LD の WebPage と BreadcrumbList が入っていました。ホーム → 制作実績 → 医療機関 → 内科クリニック、という4階層が機械にも読める形で入っています。カテゴリのまとめページ2枚は、この階層の中継として置いてあります。
sitemap.xml に登録されている35本のURLのうち12本が works/ 配下でした。12枚とも登録漏れなしです。
条件4|実物と、根拠の記事に行ける
実績ページから先に行き止まりがないか、リンクの本数を数えました。
| リンク先 | 個別9枚(1枚あたり) | まとめ2枚 |
|---|---|---|
| 実際に動く見本サイト | 各1本 | 0本 |
| 根拠にした記事 | 各3本 | 0本 |
| ほかの実績ページ | 各4〜5本 | 各4〜5本 |
| 問い合わせページ | 各3本 | 各3本 |
見本サイトそのものは sample/ 配下に14セットあります。うち6セットは複数ページの構成(眼科11枚、行政書士10枚、司法書士10枚、税理士10枚、ほか)で、残り8セットは1ページ完結の見本です。「実績ページを読む → 実物を触る」がひと続きになっているかどうかは、依頼する側がすぐ確認できる項目です。画像だけ並んでいてURLが載っていない実績は、実物を確認する手段がありません。
数えて見つかった、うちのサイトの穴
条件を満たしていた話だけ書くと宣伝になるので、同じ測定で出た穴も出します。
穴1:ほかのページから実績ページへリンクが向いていない。 トップページ、コラム15本、サービス紹介、会社概要のどこからも、works/ 配下の個別ページへのリンクは0本でした。実績ページへ入る道は、実績一覧ページと実績ページどうしの相互リンクだけです。記事の中で「接骨院の設計はこうしています」と書いておきながら、その見本へ送っていないページがあります。
穴2:まとめページ2枚から実物へ行けない。 医療機関と士業のまとめページには、動く見本サイトへのリンクが0本でした。個別ページまで進めば実物に行けますが、まとめページで止まった人は行き止まりになります。
穴3:12枚ともFAQの構造化データがない。 実績ページ12枚に FAQPage は0枚でした。コラム側には入れているのに、実績側には入れていません。「この業種でいくらかかるのか」「どこまで自分で更新できるのか」は実績ページを見ている人がまさに知りたいことなので、ここは差が出ます。
3つとも、直せば効くと分かっていて、まだ直していない項目です。次の測定日に数字が動いたかを、また記事にします。
依頼する側が、実績ページを5分で見る手順
同じ測定項目を、依頼する側の確認手順に置き換えるとこうなります。制作会社の実績ページを開いて、上から順に見てください。
- 1件1ページになっているか。 実績が画像の一覧だけで、クリックしても拡大画像しか出ないなら、それは受け皿ではなく飾りです。
- タブの文字が1件ごとに変わるか。 全部同じなら、検索する側から見て区別がついていません。
- 実物のURLが載っているか。 「制作実績30件」と書いてあっても、実際に開けるサイトが数件しかないことがあります。開けるものを数えてください。
- 自分と同じ業種のページがあるか。 業種が違えば、書いてよい表現の線引きも、問い合わせまでの導線も変わります。医療機関や接骨院は特にそうです(医療広告ガイドラインとホームページに線引きをまとめています)。
- そのページに、根拠が書いてあるか。 「きれいに作りました」ではなく、なぜその順番にしたのかが書いてあるページは、同じ設計を自分の案件にも当ててもらえます。
うちの個別9枚は、9枚とも「設計で決めた◯つのこと」という見出しから始めています。中身の項目数は業種で違い、7項目が5枚、9項目が3枚、8項目が1枚でした。同じ型で作っていても、業種ごとに決めることの数は変わります。 逆に、全業種で同じ説明文が使い回されている実績ページは、その会社が業種ごとに考えていない可能性が高いと見ています。
料金や進め方はサービスの内容にまとめてあります。
よくいただく質問
実績が少ない制作会社は避けたほうがいいですか
件数だけで判断しないほうがいいと思います。今回数えたとおり、12枚あっても受け皿として働くのは9枚でした。「何件あるか」より「1件がどう作られているか」を1枚だけ開いて確かめるほうが早いです。逆に100件あっても、全部が画像1枚なら受け皿は0です。
「制作見本」と「制作実績」は別物ですか
別物です。うちが works/ に置いている12枚は、実在の顧客サイトではなく、業種ごとに設計してゼロから作った見本です。そのことはページに明記しています。実績と見本を混ぜて件数を大きく見せている表記は珍しくないので、「これは納品したものか、自社で作った例か」は問い合わせのときに1つ聞いておくと確実です。
同じ業種の実績がないと、頼まないほうがいいですか
そうとは限りません。ただし、その業種の規制や商習慣を調べた形跡があるかは見てください。接骨院ならあはき・柔整の広告ガイドライン、クリニックなら医療広告ガイドラインが関わります。うちは業種ごとに根拠の記事を書いてから見本を作っているので、個別9枚には記事へのリンクが各3本入っています。
実績ページを見ても判断がつかないときは
実物のサイトを開いて、スマホで見てください。読み込みの速さ、電話やLINEのボタンの押しやすさ、ヘッダーが画面をどれだけ占めているかは、専門知識がなくても分かります。スマホでヘッダーが画面の33%を占めていた話で、実際に測った数字を出しています。
まとめ|ホームページ制作の実績の見方
2026年8月13日に、自分のサイトの実績ページ12枚を機械で数えて分かったことです。
- 12枚のうち、1件1ページの受け皿として働いているのは9枚。残り3枚は通路のページ(本文691〜1,254字)
- 受け皿の条件は4つ。1件1ページ・title と description が全部違う・階層とパンくずが通っている・実物と根拠の記事に行ける
- 個別9枚は本文2,012〜2,557字(平均2,283字)、title 23〜31字、description 77〜121字で、12枚とも重複なし
- 一方で穴も出た。トップページとコラム15本から実績ページへのリンクは0本、まとめページ2枚から実物へのリンクは0本、実績ページ12枚のFAQ構造化データは0枚
- 依頼する側は、件数ではなく1枚を開いて「タブの文字」「実物のURL」「根拠が書いてあるか」の3つを見るのが早い
うちの12枚は制作実績と制作見本で全部公開しています。いまのサイトが受け皿になっているかを見てほしい場合は、無料のサイト診断からURLをお送りください。同じ測定項目で数えて、結果をお返しします。
1画面目で何を出すかだけを抜き出した比較は、ファーストビューの制作見本に4例並べてあります。
